「頭皮がかゆい」「フケが止まらない」「赤みが出る」「ベタつくのに、洗うと乾燥がひどくなる」「季節の変わり目やストレスが続くと悪化し、朝から気分が沈む」—こうした頭皮トラブルは単なる乾燥や皮脂の問題ではなく、近年急増している 「脂漏性敏感肌」が深く関わっている可能性があります。

脂漏性敏感肌は医学用語ではないものの、皮膚科学の知見と化粧品業界の分類が重なり、「皮脂が多い(脂漏性)+バリアが弱く刺激に敏感(敏感肌)」という複合的な状態を示す言葉として定着しつつあります 。

ReBALAN(リバラン)社は、この脂漏性敏感肌の頭皮に潜む問題を捉え、グリチルリチン酸2Kサリチル酸酢酸トコフェロールという3種の有効成分をバランスよく配合した医薬部外品 薬用スカルプシャンプーを開発しました。

この記事では、脂漏性敏感肌の医学的背景や発症原因等から、なぜこの3種の成分が最適なのか、どう改善に導くのかを解説します。

医薬部外品とは、どのような製品か

医薬部外品とは、どのような製品なのか、御存知でしょうか。

日本では薬機法という法律のなかで医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器の定義が定められ、それらを製造、販売する際のルールが決められています。
それによると、医薬部外品とは「病気を治療するほど強くないが、一定の効果が認められた」製品のことです。

厚生労働省に医薬部外品の販売を申請する際には、科学的な根拠を基に製品の効果、安全性、品質に問題ないことを示す必要があります。
医薬部外品には、「有効成分」が含まれ、その効果が科学的に確認されるので、承認されると製品の効果を宣伝することができるようになります。
また、動物やヒトを用いて安全性が確認されるので、安心して製品を使用できます。
製品パッケージや容器には「医薬部外品」または「薬用」と記載されます。

脂漏性敏感肌とは、どのような状態なのか

脂漏性敏感肌は、単に「頭皮が脂っぽい」というだけの状態ではありません。

頭皮には皮脂を分泌する皮脂腺が多く存在し、外部刺激から頭皮を守るために皮脂は欠かせない役割を果たしています。
ところが、ホルモンバランスや生活習慣の乱れ、誤ったヘアケアなどさまざまな要因によって皮脂が過剰に分泌されると、頭皮上の常在菌のバランスが乱れ、炎症を引き起こしやすくなります

脂漏性敏感肌の特徴は、頭皮表面のバリア機能が弱く、乾燥や摩擦、化学的刺激などにとても敏感であることです。
バリアの役割を果たす角質層が十分に整っていないため、わずかな刺激でも赤みやヒリつきが生じやすく、皮脂が多くても乾燥由来のかゆみやフケが同時に現れることも少なくありません。

このように、頭皮の状態が不安定で、外部の刺激や内的要因によって健康なバランスを崩しやすい状態のことを、美容業界やヘアケア情報で「ゆらぎやすい頭皮」と呼びます。

脂漏性と敏感肌の性質が同時に起こると、皮脂でベタついているように見えても内部は乾燥していたり、フケが出ているのに洗い過ぎると悪化したりと、ケア方法が矛盾しやすいところが特徴です。

そのため、市販のスカルプケア製品を試しても「刺激が強すぎる」「乾燥する」「改善しない」という悩みにつながりやすく、正しい対処法への理解が欠かせません。

脂漏性敏感肌の患者数はどれくらい

脂漏性敏感肌の患者数については明確な統計データはありませんが、関連症状である「脂漏性皮膚炎」によって、その患者数が推測できます。

皮膚領域に特化した製薬会社であるマルホのHPには、「脂漏性皮膚炎の発症頻度は人口の3~5%といわれており、男女比は2:1と男性で多い傾向にあります」と記載されています*。

日本の人口を1.2億人と仮定すると、脂漏性皮膚炎の患者数は360~600万人と推測されます。
発症原因と症状の類似性から、脂漏性敏感肌は医学的には「脂漏性皮膚炎」と診断される可能性が高いと考えられます。そのため、脂漏性敏感肌の患者数は脂漏性皮膚炎と同じ程度と推測されます。

*引用元:
https://www.maruho.co.jp/kanja/hifumo/kininaru/shirouseihifuen.php?mode=archives

脂漏性敏感肌が起こる原因

脂漏性敏感肌の背景には、複数の要素が絡み合って症状を悪化させやすいという特性があります。

原因は一つではなく、日常生活の中の細かな習慣が少しずつ積み重なって起こることも多いのです。そのため、なぜ脂漏性敏感肌が発症しているのかを丁寧に整理することが大切です。

1. 皮脂分泌の乱れと常在菌バランスの変化

頭皮にはマラセチア菌という常在菌が存在し、通常は皮脂と共存しています。しかし皮脂が過剰になると、その皮脂をエサとするマラセチア菌が増えやすくなり、炎症やフケの発生につながります。
この過程が脂漏性皮膚炎の一因とされていますが、脂漏性敏感肌でもこの常在菌バランスの乱れが症状の引き金になることがあります。

2. バリア機能の低下

敏感肌の根本的な特徴は、肌を守るバリアの弱さです。
シャンプーの刺激、摩擦、乾燥、紫外線、空気の汚れなど、さまざまな刺激によって角質層の水分保持力が低下すると、外からの刺激を受けやすくなり、炎症が起こりやすくなります。

3. 不適切なシャンプー・ヘアケア習慣

脂漏性敏感肌を悪化させる最も身近な要因が、洗浄力の強すぎるシャンプーの使用や「洗いすぎ」です。
皮脂を落とそうとするあまり強力な洗浄剤を使うと、必要な皮脂まで取り除かれ、皮脂腺はさらに活発になり、結果として皮脂が増えるという悪循環が生まれます。

また、ゴシゴシ洗いや熱すぎるお湯、十分にすすがないといった習慣も、頭皮への負担になります。

4. ストレスや睡眠不足

ホルモンバランスや自律神経の乱れは皮脂分泌に影響します。
ストレスが続くと皮脂が増え、睡眠不足が続くとバリア機能の回復が追いつかなくなり、敏感症状が悪化しやすくなります。

5. 季節・環境の影響

湿度の高い梅雨から夏にかけては皮脂が増加し、乾燥する冬にはバリアが弱まり敏感症状が目立ちやすくなります。
また、帽子やヘルメットを長時間つける習慣がある人も蒸れによって悪化しやすい傾向があります。

脂漏性敏感肌の改善方法

1. 改善方法の基本は「洗いすぎない」ことと「刺激を減らす」こと

脂漏性敏感肌の改善でまず重要なのは、刺激をできるだけ減らし、頭皮の自然なリズムを取り戻すことです。
ベタつきが気になるからといって頻繁に洗ったり、洗浄力の強いシャンプーを使ったりすると、かえって皮脂分泌を刺激し、敏感症状も悪化します。

頭皮に負担をかけない洗い方を身につけることで、炎症を起こしにくい環境に整えることができます。

洗うときは、爪を立てず指の腹でやさしく動かし、「汚れをこすり取る」のではなく「泡のクッションで包み込むように洗う」イメージで行うことが大切です。
シャワーの温度を少し下げて、ぬるめのお湯で丁寧にすすぎ、刺激要因を残さないことも改善につながります。

1日2回以上の洗髪や、ワックス・スプレーの使いすぎなど、頭皮を圧迫する習慣も少しずつ見直すことで、症状は確実に安定へ向かっていきます。

2. 脂漏性敏感肌を改善させる有効成分を含むシャンプー習慣を取り入れる

脂漏性敏感肌の改善で重要なのは、洗浄や生活習慣の見直しだけではありません。
頭皮そのものが抱える炎症、フケ、バリア機能の低下といった課題に、科学的に働きかける成分を日常のシャンプー習慣の中で自然に取り込むことは、改善の速度を確実に高めます。

医薬部外品の薬用シャンプーに配合される有効成分は、脂漏性敏感肌の特徴である「炎症の起こりやすさ」「皮脂バランスの崩れ」「角層の乱れ」を多面的に整えるように設計されているため、「優しいだけ」のケアでは届きにくい部分へ働きかけられる点が大きなメリットです。

ここでは、薬用スカルプシャンプーに有効成分として含まれているグリチルリチン酸2K、サリチル酸、酢酸トコフェロール(ビタミンE誘導体)について、その具体的な働き、科学的背景、相乗効果を解説します。

2-1. グリチルリチン酸2K ― 敏感な頭皮の「炎症を鎮める」という最も重要な役割

脂漏性敏感肌では、皮脂が多く分泌される一方で頭皮のバリア機能が低下しているため、わずかな刺激でも赤み・かゆみ・ヒリつきが出やすく、実際には「軽度の炎症が常にくすぶっている」ような状態になりがちです。

グリチルリチン酸2Kは甘草(カンゾウ)由来の成分で、抗炎症作用と抗アレルギー作用を持つことが多くの研究で報告されています。
皮膚の炎症モデルを用いてグリチルリチン酸の抗炎症作用を調べた結果、グリチルリチン酸が炎症反応を鎮めることが示されました[1]。

また、6%グリチルリチン酸を配合したシャンプーを脂漏性皮膚炎の患者に5週間使用したところ、頭皮の紅斑、フケ、かゆみといったスコアが改善し、マラセチア菌が減少しました[2]。
この菌は脂漏性皮膚炎と脂漏性敏感肌の発生に関与すると考えられています。
この試験の結果から、グリチルリチン酸配合シャンプーが脂漏性皮膚炎の症状とマラセチア菌に有効であることが示されました。

上に述べた試験の結果から、脂漏性皮膚炎や脂漏性敏感肌に対してグリチルリチン酸2Kを含む処方は、次のような働きを通じて改善に寄与すると考えられます。

グリチルリチン酸2Kの効果
  • 炎症が原因となるかゆみやヒリつきを和らげる
  • 赤みを抑え、炎症で傷んだ角層の回復を後押しする
  • 脂漏性敏感肌と脂漏性皮膚炎の原因の一つであるマラセチア菌を減少させる

この「炎症にはしっかり効くのに、日常的に使っても荒れにくい」というバランスの良さが、敏感な頭皮を持つ方にとって大きな利点です。
グリチルリチン酸2Kのように、穏やかで持続的な抗炎症効果を持つ成分を、毎日のシャンプーという形で取り入れることが、長期的な安定につながると考えられます。

2-2. サリチル酸 ― フケと角質・皮脂の悪循環を断ち切る「角層コントロール」

脂漏性敏感肌の方からよく聞かれる悩みのひとつが、「皮脂でベタつくのに、フケがポロポロ出る」という矛盾した症状です。
これは、炎症や皮脂の影響で角層のターンオーバーが乱れ、本来よりも早いスピードで未熟な角質がはがれ落ちてしまうことが大きな要因です。

サリチル酸は古くから知られる角層調整成分で、角質細胞同士をつないでいる「接着」をゆるめ、肥厚した角層をやわらかくして自然な剥離を助ける作用があります[3]。

脂漏性皮膚炎やフケ症状を対象としたサリチル酸配合シャンプーの臨床試験がいくつか行われています。
たとえば、セレン化合物1%+サリチル酸0.9%を含むシャンプーを脂漏性皮膚炎の患者に週3回、4週間使用した試験では、フケ、頭皮の赤み、かゆみ、ベタつきといったスコアが経時的に有意に改善し、刺激の少なさも良好と報告されています[4]。

また、中等度から重度の頭皮脂漏性皮膚炎に対するサリチル酸配合ジェルとサリチル酸配合ローションの臨床試験が実施されました[5]。
サリチル酸配合ジェルとサリチル酸配合ローションの併用を4週間実施した後、サリチル酸配合ローションのみ12週間使用しました。
試験の結果、サリチル酸を配合したジェルとローションは頭皮のフケ、かゆみ、紅斑、脂漏症状の改善に有効でした。

上に述べた試験の結果から、脂漏性皮膚炎や脂漏性敏感肌に対して、サリチル酸を含む処方は、次のような働きを通じて改善に寄与すると考えられます。

サリチル酸の効果
  • 角質が厚く不規則に重なっていると、皮脂や常在菌のバランスが乱れやすくなり、フケ・かゆみ、炎症の「温床」になります。サリチル酸はその角質の重なりを整えることで、フケの元となる過剰な角質の剥離を抑え、毛穴の詰まりや皮脂、菌叢の悪循環を断ち切る役割を果たします。
  • 角層が厚く固いままだと、せっかくの抗炎症成分や保湿成分が角層の奥まで届きにくくなりますが、サリチル酸で角質を整えておくことで、グリチルリチン酸2Kや保湿成分が働きやすい土台づくりができるという利点があります。

2-3. 酢酸トコフェロール(ビタミンE誘導体)― 酸化ストレスと外的刺激から頭皮を守る「盾」の役割

脂漏性敏感肌では、皮脂そのものの量だけでなく、「皮脂の酸化」も見逃せないポイントです。
酸化した皮脂は、においやベタつきの原因になるだけでなく、頭皮細胞にダメージを与え、バリア機能をさらに弱めてしまいます。
その結果、ちょっとした外的刺激にも反応しやすくなり、赤み、かゆみ、ヒリつきといった敏感症状が長引いてしまいます。

酢酸トコフェロールはビタミンEの安定型誘導体で、体内や皮膚で酵素的に分解され、ビタミンEとして抗酸化作用を発揮します。
ビタミンEは、脂質の酸化を抑える代表的な脂溶性抗酸化成分であり、「皮脂や細胞膜を酸化ダメージから守る」という役割を担っています[6]。

このように、酢酸トコフェロールは、脂漏性敏感肌で起こりがちな「皮脂+酸化+バリア低下」というトラブルに対し、

酢酸トコフェロールの効果
  • 皮脂や頭皮表面の脂質が酸化して刺激物質化するのを抑える
  • 外的刺激から細胞膜を守り、バリア機能の維持を助ける
  • 血行や代謝環境を整え、炎症からの回復をサポートする

といった「守りの軸」で働くと考えられます。
サリチル酸やグリチルリチン酸2Kが「症状そのものを整える」方向の成分だとすると、酢酸トコフェロールは「頭皮がダメージを受けにくい土壌をつくる」成分と言えます。

3. 3つの有効成分を組み合わせる意味 ― 「炎症」「角質」「酸化」をまとめて整える

脂漏性皮膚炎や脂漏性敏感肌が難しいのは、「炎症」「角層の乱れ」「皮脂の増加・酸化」「バリア機能低下」が同時に重なっていることです。そのため、どれか1つの成分だけに頼るのではなく、

3つの有効成分の組み合わせ効果
  • グリチルリチン酸2Kが「炎症とかゆみ」を鎮め、敏感な頭皮のゆらぎを抑え
  • サリチル酸が「フケ・角質・皮脂の悪循環」を断ち切り、他の成分が届きやすい状態をつくり、
  • 酢酸トコフェロールが「酸化ダメージとバリア低下」を防いで、再び悪化しにくい頭皮環境を支える。

というように、それぞれの得意分野を生かしながら「層のように」対策を重ねていくことが重要です。

薬用スカルプシャンプーでは、こうした成分を適切な濃度とバランスで配合することで、毎日の洗髪というごく自然な習慣の中で「炎症」「角質「酸化」という3つの問題に同時にアプローチしていきます。

刺激を増やさずに改善のスピードを高められることが、脂漏性皮膚炎や脂漏性敏感肌ケアにおいて薬用シャンプーを選ぶ大きな意味だと言えるでしょう。

参考文献:
[1] Liu, W., et al. Glycyrrhizic acid from licorice down-regulates inflammatory responses via blocking MAPK and PI3K/Akt-dependent NF-κB signalling pathways in TPA-induced skin inflammation. Medchemcomm. 19:1502-1510, 2018.
[2] Wang, H.C., et al. Evaluation of a new- formula shampoo containing 6% glycyrrhetinic acid complex for scalp seborrheic dermatitis: A pilot study. J. Cosmet. Dermatol. 21:3423–3430. 2022.
[3] Arif, T. Salicylic acid as a peeling agent: a comprehensive review. Clin. Cosmet. Investig. Dermatol. 26 (8):455–461, 2015.
[4] Chen, X., et al. A study on dermatologists’ self-assessment of the efficacy of a 1% selenium disulfide—0.9% salicylic acid -based shampoo for scalp seborrheic dermatitis. Arch. Dermatol. Res. 317:680, 2025.
[5] Ge, L., et al. A Cohort Clinical Study on the Efficacy of Topical Salicylic Acid/Piroctone Olamine Dandruff Pre‐Gel and Cleanser in Improving Symptoms of Moderate to Severe Seborrheic Dermatitis of the Scalp. J. Cosmet. Dermatol. 24(1):e16742, 2025.
[6] Joël Pincemail, J. and Smail Meziane, S. On the Potential Role of the Antioxidant Couple VitaminE/Selenium Taken by the Oral Route in Skin and Hair Health. Antioxidants 11 : 2270, 2022.