1. 「もし、ニオっていたら…」その不安、放置していませんか?
居酒屋の座敷で靴を脱ぐとき。
オフィスで急な「お座敷会議」が始まったとき。
家でソファに座ってくつろいでいるとき――。
「もし、自分の足がニオっていたらどうしよう…」
そう考えるだけで、気分がどんよりしてしまいます。
湿度の高い日本では、足のニオイは多くの人が抱える「生活のストレス」です。企業が行ったアンケート調査では、足アセや足のニオイに悩む人は決して少数派ではないことが分かっています。
グンゼ株式会社は、公式Xフォロアー115,953人を対象にアンケート調査を行いました。その結果、夏の「足アセ」に悩む人が76%、そのうち36%が「ニオイ」を悩みとして挙げました[1]。
株式会社グラフィコは、働く人10,335人を対象に「足のニオイ不安」についてWEBアンケート調査を行いました[2]。その結果、女性の70.3%、男性の64.1%が自身の足のニオイに不安を感じていました。さらに、女性の68.0%、男性の51.9%が他人の足のニオイに気づいたと答えました。
こうしたデータから、足のニオイは少数派の特殊な悩みではなく、多くの人が経験する、日常的な生活上の問題であることが分かります。
しかも、厄介なのは、
- 自分では慣れてしまってニオイを感じにくい
- でも、他人には意外とはっきり分かってしまう
というギャップがあることです。
「体質だから仕方ない」とあきらめてしまうのではなく、原因を理解して、ニオイの元をきちんと断つケアが大切です。
多くのメーカーから、ニオイケア商品が販売されています。今回は、匂いで誤魔化すのではなく、ニオイの元を断つ、クレンジング発想の足用スプレー「足ウラシュッシュ」(株式会社ダメリーノ)を紹介します。

2. 足のニオイの正体は「汗」じゃない
最初に押さえておきたい大事なポイントは、
足のニオイ = 汗そのもののニオイではない
ということです。
2-1. 汗自体はほぼ無臭
足の裏には汗を出す汗腺が密集しており、1日にコップ1杯分ほどの汗をかくと言われています。
ところが、汗自体はほぼ無臭です。主成分は水と電解質(ナトリウムやカリウムなど)で、強いニオイはしません。
では、どうしてあの独特の「むわっ」としたニオイが生まれるのでしょうか。
2-2. 主犯は「菌」とその代謝物
足のニオイの決定的な犯人とされているのが、皮膚の常在菌(表皮ブドウ球菌など)がつくるイソ吉草酸です[3]。
- 足裏に出た汗が、角質・皮脂と混ざる。
- そこに、表皮ブドウ球菌などの常在菌が集まる。
- 菌が汗や角質に含まれるアミノ酸(ロイシンなど)を分解する。
- その結果、イソ吉草酸などの悪臭成分が生成される。
このイソ吉草酸こそが、「足くさ!」と感じさせる、ツンとした酸っぱいニオイの正体です[4]。
2-3. ムレた靴の中は「菌の温室」
さらに悪条件がそろうのが、ムレた靴の中です。
- 革靴、安全靴、スニーカーなどを長時間履きっぱなし
- 通気性の低い靴、ストッキング、ナイロン系ソックス
- 蒸れた状態のまま放置されたインソール
これらはすべて、菌が増えやすい高温多湿の環境をつくります[5]。
汗 × 角質 × 皮脂 × ムレ × 菌
この組み合わせが長時間続けば続くほど、ニオイ成分はどんどん蓄積し、「あの強烈な足のニオイ」が完成してしまうのです。
3. ニオイケアの基本は「ニオイの元を断つ」こと
足のニオイ対策というと、
- ボディソープでとにかくゴシゴシ洗う
- 香りの強いスプレーでごまかす
- 靴下をこまめに替えるだけで済ませる
といった「対症療法」になりがちです。
もちろん、まったく何もしないよりは良いのですが、本当にやりたいのは、
臭いの原因(汗 × 菌 × 角質 × ムレ)をコントロールすることです[6]。
3-1. 毎日のバスタイムでできること
まずは、洗い方を見直すところから始めましょう。
- 指の間、爪まわり、かかとの角質を泡で丁寧に洗う
- ただし、足裏全体を必要以上にゴシゴシこすりすぎない。皮膚のバリア機能が壊れ、かえって菌バランスが乱れます。
汚れや余分な角質はしっかり落としつつ、「洗いすぎない」バランスが大事です。
3-2. 「完全に乾かす」ことが重要
「どう洗うか」以上に重要なのが「どう乾かすか」です。
- タオルで指の間までしっかり拭く
- 必要であれば、ドライヤーの弱風で軽く乾かす
- 濡れたまま靴下を履かない、すぐ靴を履かない
湿った状態は、細菌や真菌にとっての「楽園」です。
ここをきちんと乾燥させるだけでも、ニオイの出方はかなり変わってきます[6]。
4. それでもニオう…そんなときの「+1ケア」が柿タンニン
「洗う」「乾かす」を徹底しても、仕事や生活スタイルによっては、どうしても、
- 一日中、革靴や安全靴を履きっぱなし
- 通勤、営業で歩き回り、とにかく足が蒸れる
- 飲食店、スポーツ、アウトドアで靴を脱ぐ機会が多い
といった状況は避けられません。
そこで頼りになるのが、自然由来のデオドラント成分「柿タンニン」です。
4-1. 柿タンニンとは
柿タンニンは、渋柿の渋成分として古くから知られてきた高分子ポリフェノールです。日本では昔から、
- 防菌
- 防臭
- 染色
- 食品や材料の保存
など、生活のさまざまな場面で活用されてきました。
近年は、この柿タンニンを抽出し、
- デオドラント剤
- 消臭スプレー
- 繊維への消臭加工
などに応用する研究や製品化が進んでいます。
4-2. 柿タンニンの「抗菌」メカニズム
足のニオイの主因は、皮膚の常在菌が汗、角質、皮脂を分解して悪臭成分を生むことです。
柿タンニンは、この常在菌に対して抗菌作用を示すことが研究により報告されています[7]。
- 柿タンニンが活性酸素を発生させる
- それが細菌を殺菌・増殖抑制する
という働きが確認されており、
「菌の数そのものを減らす」=悪臭の発生源を小さくすることが期待できます。
4-3. 柿タンニンの「消臭」メカニズム
柿タンニンは、フェノール性水酸基を多く持つ構造をしており、
- 悪臭成分と化学的に反応する
- 悪臭成分を吸着する
ことで、ニオイを除去できるとされています。
ある研究では、
- アンモニア
- 酢酸
- イソ吉草酸
- トリメチルアミン
- インドール
といった代表的な悪臭成分5種類に対して、柿タンニンが吸着作用を示したことが報告されています[8]。特に、足のニオイの主成分であるイソ吉草酸と、魚臭さの原因となるトリメチルアミンへの吸着が顕著でした。
つまり柿タンニンは、
- 菌の増殖を抑える(抗菌)
- すでに発生したニオイ成分そのものをキャッチして除去する(消臭)
というダブルのアプローチで、足のニオイ対策に貢献してくれる成分です。

5. クレンジング発想の足用スプレー「足ウラシュッシュ」とは
「じゃあ、柿タンニンをどう日常のケアに取り入れたらいいの?」
というときに、とても現実的で続けやすい形になっているのが、ダメリーノ社の「足ウラシュッシュ」です。足ウラシュッシュの主成分は柿タンニンです。
5-1. 足ウラシュッシュのコンセプト
足ウラシュッシュは、
- 匂いでごまかさない
- ニオイの元を「クレンジング」する
という発想から生まれた、足裏&靴用の無香料消臭スプレーです。
- 足のニオイの原因である「汗 × 角質 × 皮脂 × 菌」をしっかり落としたい
- でも、強い香りでごまかすのは職場や家庭で使いにくい
- 靴を脱ぐ機会が多いシーンでも、さりげなくケアしたい
そんなニーズに応えるために、
- 主成分として柿タンニンを配合
- 香りでごまかさない 無香料処方
- スプレーして 拭き取るだけのクレンジング方式
という設計になっています。
5-2. 特徴①:柿タンニンが根本からクレンジング&消臭
足ウラシュッシュのデオドラント成分は、柿タンニンが主役です。
- 足裏の汗や皮脂、角質由来の汚れ
- そこに増殖した菌
- そしてすでに発生してしまった悪臭成分
これらをまとめて、
「ニオイ汚れを雑菌ごとクレンジング」
するイメージで使えるのが、足ウラシュッシュです。
5-3. 特徴②:無香料だから、どこでも・誰でも使いやすい
強いミントやフローラルの香りでごまかすタイプのスプレーは、
- オフィスで使うと周りに気を遣う
- 和室の飲み会では、香りが立ちすぎて逆に気まずい
- 家族がいるリビングでは、好みが合わないこともあり
など、「使いたいのに使いにくい場面」が意外と多くあります。
足ウラシュッシュは無香料です。
- ニオイを足裏と靴の中で「完結」させられる
- 周囲の人に「今スプレー使ったな」と悟られにくい
- 香りの好みが違う家族ともシェアできる
と、毎日使い続けやすくなっています。
5-4. 特徴③:簡単2ステップの「足裏クレンジング習慣」
使い方はとてもシンプルです。
- ニオイが気になる足先・足裏に、3~5プッシュほどスプレー
- 浮き上がった汚れを、タオルやハンカチでやさしく拭き取る
- 靴の中全体に、2プッシュほどスプレー
- そのまま靴を天日干しして乾燥させる
つまり、
「足を洗う」+「完全に乾かす」+「足ウラシュッシュで仕上げる」
というルーティンにすることで、ニオイの元を日々リセットする習慣が簡単に作れます。
6. 今日から始める「足ウラケア3ステップ」
最後に、足のニオイで悩んでいる方が、今日からすぐに始められる「ニオイの元を断つケア習慣」を3ステップでまとめます。
- 指の間、爪まわり、かかとを泡で丁寧に洗う
- 強くこすりすぎず、「汚れを落としつつ、皮膚のバリアは守る」イメージで
- タオルで足指の間までしっかり水気を取る
- 必要があればドライヤーの弱風を短時間あてる
- 濡れたまま靴下を履かない
- 足先や足裏に3~5プッシュ → タオルやハンカチで拭き取る
- 靴の中にも2プッシュ → 天日干しで乾かす
この3つをセットにして習慣化すれば、足のニオイは「どうにもならない体質」ではなく、「きちんとコントロールできるもの」に変わっていきます。

7. 足のニオイから解放されたら、毎日が少し軽くなる
足のニオイは、命に関わる問題ではありません。
でも、
- 靴を脱ぐ場面でいつもビクビクする
- 家族に気を遣って、リビングでくつろぎきれない
- 飲み会や座敷が憂うつになる
といった、小さなストレスをじわじわと積み重ねる原因になります。
逆に言えば、足のニオイから解放されるだけで、
- 人前で靴を脱ぐシーンが怖くなくなる
- 靴を脱いでリラックスする時間を、もっと楽しめる
- 足元の不安がない分、毎日の自信が少しアップする
そんな前向きな変化も期待できます。
「足のニオイで、これ以上気持ちをすり減らしたくない」
「香りでごまかすのではなく、原因からしっかりケアしたい」
そう感じたときが、足ウラシュッシュを始めどきです。
毎日のバスタイムと、1本のスプレー。
それだけで、あなたの足元の悩みは、想像以上に軽くなるはずです。
参考文献
[1] グンゼ株式会社. 7割以上の人が抱える「足アセ悩み」この時期おすすめの靴下でムレやニオイを徹底対策. 繊研新聞社. 2025.05.29
[2] 株式会社グラフィコ. 足のニオイを最も気づかれたくない相手は「職場の人」が1位〜見えない不安、足の”ステルス・スメル”が及ぼす現代人の社会生活への影響〜. PR TIMES 2025.04.21. 11:00.
[3] Ara, K., et al. Foot odor due to microbial metabolism and its control. Can. J. Microbiol. 52(4):357-364. 2006.
[4] James, A.G., et al. Microbiological and biochemical origins of human foot malodour. Flavour and Fragrance Journal. 28(4): 231-237. 2013.
[5] Paknikar, S. Smelly Feet/Bromodosis. Medindia. Oct 15, 2015.
[6] Cirino, E. How to Get Rid of Smelly Feet (Bromodosis). Healthline. September 1, 2025.
[7] Arakawa, H., et al. Antibacterial Activities of Persimmon Extracts Relate with Their Hydrogen Peroxide Concentration. Biol. Pharm. Bull. 37(7) 1119–1123. 2014.
[8] Xin, G., et al. Deodorizing effect on five odor compounds and extraction of tannin from persimmon fruit juice. J. Chin. Inst. Food Sci. Technol. 13(5):230-236. 2013.
